今日まで大好きな方々とのご縁と周りのサポートのおかげで、ピアノを続けてくることができています。

わたし自身、ここまで順風満帆に来たかというとまったくそうではない！！それはそれは、鬱になるほど悩みに悩みながらの日々でした。

音楽高校から大学までの学生時代は、なんとなく弾いて一応試験も突破してきましたが、社会にでて「お仕事」としてピアノを演奏するようになってからは思うように弾けない苦しさとなにより自分への苛立ちでいっぱいの毎日でした。
 

うまく弾きたいのに、弾けない。練習をしても思うように上達しない。自分なりの努力はしているのに、なにがいけないんだろう。どこをなおせばいいんだろう。
ミスをすれば仕事が減ってしまう。大好きな演奏の仕事に就けたはずなのにこんなにもピアノが苦しいなんて…
音楽の道を選んだ自分を後悔するほど、落ち込む日々を過ごしていました。

当時演奏していた私の姿は周りから見たらそんなふうにはうつっていなかったかもしれません。一生懸命、折れそうなギリギリの心を自分でなんとか立て直しながらステージに向かっていたから。でもたぶん、生き生きとは演奏できていなかった。

それでもやっぱり演奏の仕事はしていきたい。それは、ずっとずっと変わらず自分の心の奥底にある揺るぎない想いでした。せっかく掴んだ演奏家としての道。諦めたくない。

そんな想いから、自分にできること。周りの尊敬するピアニストや、いいと思う演奏、音楽をとにかく聴きまくって練習に生かしてみる。いいと思ったこと、よくないと思ったこと。原因を自分なりに探しノートに書き綴っていきました。

そんな試行錯誤を続けること数年。（今も続けているそのノートは、宝物です）

長い長いトンネルの中にやっと一筋の小さな光が見えてきたのです。
 

それは、想像していたよりも遥かに心地のよい自分ものびのびと演奏できて聴いてくれている周りの人も喜んでくれるような演奏法でした。
当時のわたしに演奏の機会を与え続けてくださった方には、今でも頭が下がる想いと感謝の気持ちでいっぱいです。

今になって思うことは、なぜ学生時代あんなに「攻撃的」な演奏をしていたんだろう。すごい！と思われたい、周りと競うような演奏をしていたんだろう。
今ではそんな未熟だった自分も愛おしいですが、音楽と真剣に向き合い、数えきれないくらいの失敗を重ねてきた経験。
これを生かし、ピアノが好きな方にはわたしが悩んできた道のりを短縮してもっと近道で、演奏を心から楽しんでほしい。奥深いからこそ魅力がぎっしり詰まったピアノの良さをたくさんの人に知ってもらいたい！そう思うようになったのです。

学生時代はクラッシックしか弾いたことのなかった私ですが、今ではポピュラー音楽、ボサノバ・ラテン音楽が大好き。
そしてもちろん今でも試行錯誤の毎日です。それでも、昔の苦しさには比べものにならない！まったく別物の次元で、楽しみながら模索しています。

音楽に正解はありません。なのでレッスンにもゴールがありません。音を楽しみながら自分の想いをのせて自由に表現してみる。
あなたが心地よく、楽しいと感じる音楽。大好きな音楽。それをピアノで演奏するお手伝いをいたします。弾いている自分はもちろん、聴いてくれた周りの人をも喜ばせるピアノ演奏。

言葉ではうまく伝えられないことも、音に気持ちをのせて誰かに語りかけるようにピアノを奏でると、言葉以上に伝えられるものがあるかもしれない。

ピアノが弾けると、たくさんのいいことが待っています。

音楽って不思議です。見ず知らずの人とも、異なる国の方とも音楽を通じて一瞬にして笑顔を分かち合えたり、辛いときには心に寄り添い癒しをくれたり、ときには前へ進むパワーをくれたりする。
自分の想いをのせた音楽をピアノで奏でることができたら、きっと毎日が今よりももっと彩り豊かになることでしょう。

ピアノの演奏には、知って実践し、身につけると音楽の幅が広がるちょっとしたコツや覚えておきたいポイントがあります。
わたしの今までの経験も踏まえ、少しでもお役に立てることがあれば嬉しいです。

最後に、うまく弾きたいのに弾けない！！という苦しさをわたしは知っているからこそレッスンでは絶対に怒りません。はやる気持ちと、体が思うように動かない歯がゆさが、ものすごくよくわかるから。（笑）

今は弾けなくても弾けたときにはとっても嬉しい！そんな喜びを一緒に楽しみながら☆レッスンでお会いできたら嬉しいです。